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小笠原、世界遺産登録に伴う観光客増加の問題

引き続き、小笠原旅行について。

2011年6月24日、パリで開催の世界遺産委員会で小笠原諸島世界自然遺産登録が決定しました。
ニュースでも大きく取り上げられていたので見聞きした人は多くいると思います。
また、テレビでも小笠原の特集が組まれ旅行先に小笠原を選択肢に入れる人がグッと増えたことでしょう。

小笠原旅行は世界遺産登録前でも繁忙期(GW、夏休み、年末年始)は非常な混み合いで、数ヶ月前には予約で埋まってしまうそうです。
通常小笠原への旅行はおがさわら丸を利用して6日周期でしか航海できないため、ふらりとおがさわら丸に乗って現地に行くことはできません。
※小笠原は野宿禁止のため、事前に宿の確保が必須。

世界遺産登録直後に旅行申し込みの予約が殺到したものの、6月の時点では夏休み(7、8月)の予約はすでに埋まっていたので、
ニュースで知った旅行者は実質的に、9月下旬頃からやってきたとのことでした。(現地ガイドさん談)

私が旅行した2月も例年はおがさわら丸の乗船者数が200人台なのが、今年は約600人。つまり、400人も急激に観光客が増えたことになります。

9月下旬頃(つまりニュースで知った旅行者たちがやってきたころ)からこれまでの旅行者とは明らかに異なる客層の方々が小笠原を訪れるようになったとのこと。
で、その主役を担っているのが引退したシニア世代。彼らはお金も時間もあり旅行を趣味にしている人も多いのでテレビで注目された観光地にはすぐにやってくるようです。

小笠原の旅行では現地でのオプショナルツアーに参加することが多く(トレッキング、ダイビング、カヤックシュノーケリングなど)、
それなりに体力がないとツアーをこなすことはできません。(ただの観光旅行とは違うのです。)
実際に現地でツアーに参加して感じたのは、ツアーへの参加が???なシニア世代が結構いるということ。
南島ツアーに参加した時も、かなり揺れるボートでは自分の体を支えきれずかなり危なっかしく、船酔いに耐え切れずゲロゲロ。
シュノーケリングにも挑戦しようとしていましたが、ガイドさんもしきりに泳げる体力はあるのか、海に入るのは自己責任ということを確認していました。

これまでも小笠原にシニア世代の方々も来ていたと思いますが、あくまで体力や装備が備わっているセミプロな方々。
現在、押し寄せているのはバスの観光ツアーにでも参加するノリで来ているじいさんばあさん連中。
おが丸のレストランや休憩スペースを占拠し、わいわいうるさいのも実はこのシニア世代の方々。よっぽど若者のほうがおとなしくしっかりしています。

現地ガイドのあいだでもこのシニア世代の方々をどう扱っていくのか大変な問題になっているとのこと。
小笠原は本当はツアーで気軽に来ちゃいけないところなんだろうなーと思いました。