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書評 - 社員をサーフィンに行かせよう

パタゴニアという会社の成り立ちがおもしろい。
創業者イヴォン シュイナードはフランス系カナダ人で、小さい頃より登山、スキー、釣り、カヌーと行ったアウトドアスポーツを楽しんでいた。
このように書くと、お金持ちのご子息のように見えるが、実際にはそんなことはなく、どちらかというと貧しい家庭で、外に出かけて川や山、海を駆けまわるしか遊ぶ手段がなかったといっていいだろう。

そんなアウトドア少年が山にのめり込み、ロッククライミングに必要な道具を作るところからパタゴニアの歴史は始まる。(道具を作っていた頃はパタゴニアというブランドではないのだが。)
会社の運営もお金儲けのためにやるというよりは、自分たちで使うものを作る。(命にかかわるものなので、品質が最優先。)社員たちは会社のために働いているのではなく、自分が山にこもるために仕事をしている。(お金がたまったら、何ヶ月も山に行ってしまう。創業者のイヴォンも自社製品のテストをかねてフィールドワークに行ってしまう。)

このようなマインドが会社の精神として残っているからこそ、会社の強烈なアイデンティティが確立されているからこそ、世界を代表する巨大なアウトドアメーカーとなったのかもしれない。

社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論
社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論イヴォン シュイナード Yvon Chouinard

東洋経済新報社 2007-03
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