東京黄昏 ~ LIFE HACK BLOG ~

城南クラスタ/IT/戸建て/ベンチャー/書評など

2020年オリンピック開催地について考える(反省会)

2020年のオリンピック開催地が決定となる直前に、私めは以下の様な予想を立てました。反省を込めて振り返りたいと思います。
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総評
 東京 ☆☆☆☆☆
 イスタンブール ☆☆☆☆☆☆
 マドリッド ☆☆☆☆☆☆

もろもろ自分なりに評価した結果、イスタンブールマドリッド、東京の順で東京にはオリンピックは来ないだろうと予想を立てました。(東京に来てほしくないという意味ではありません。)
しかし、結果はいい意味で裏切られました。
東京、イスタンブールマドリッドの順で結果、東京に開催が決定しました。

私は以下の、評価軸で今回予想を立てました。
1.開催ローテションによる分析
2.実現可能性、政情、国の財政状況など
3.プレゼンテーション、ロビー活動

評価の軸はそれほどずれてはいなかったのですが、それぞれの評価内容が結果と異なっていました。

ひとつひとつ振り返ってみたいと思います。

1.開催ローテションによる分析
事前予想では重要なファクターでしたが、物事を決定するプライオリティにおいては、それほど優先順位が高くなかったのかもしれません。
もちろん各委員の深層心理においては多少なりとも影響はあったのかもしれませんが、結果は違ったように感じました。


2.実現可能性、政情、国の財政状況など
これは、圧倒的に東京が有利な状況に転じたと感じています。
福島の状況は世界中のメディアが注目し直前になって、ネガティブキャンペーンがはられ、IOC委員もメディアの動向に影響を受け、気になっている方もいたかと思いますが、安倍首相のはっきりとしたプレゼンテーションで、問題点が消失しました。
やはり、あやふやな問題について対応の当事者であるトップが明言するというのは重みのあることであるというのがはっきりと分かりました。外野ががやがやいっても始まらないと。

また、スペインの経済状況、トルコの政情についても懸念事項でしたが、決定的に覆す(説得力のある)説明がなかったため、大きく東京との差が出てしまった気がします。

3.プレゼンテーション、ロビー活動
これも見事に裏切られました。
サマランチJr.率いるスペインに分があると読んでいましたが、結果は違いました。サマランチJr.はおごりに負けました。
そして、東京は高円宮久子様という決定的なカードを切りました。このカードは極めて有効に機能しました。
久子様自体は、招致活動に関わっておりませんが、皇室とスポーツ活動との関わりをお話されるということで、招致委員会、政府、皇族(王室)と最強のトライアングルで全世界にアピールが出来ました。また、各プレゼンテーターが自分の役割を忠実にこなし見事なプレゼンテーションを行いました。

改めて、感じたのは、メディアの下馬評というのは本当にいい加減で、全く信用が置けないということ。
あの、最終プレゼンテーションを見て判断したのであれば、東京に決まらないのがおかしいぐらいのまさに完璧な内容でした。

自分自身に当てはめてみても、仕事のコンペで案件を勝ち取ったのはやはりいい体制が作れてプレゼンテーションをできた時だったなあと思う次第。
いくらいいプレゼンテーションでも、体制が整っていないと駄目だし、体制が整っていても、プレゼンテーションの内容がいまいちだと駄目だし、事前準備、プロジェクト体制、プレゼンテーション内容がバチッと組み合わさって初めていい仕事ができることを改めて感じさせられました。